新規事業のすすめ

消費市場の転換期突入!企業創生へ

企業創生

 「創生」というと、「地方創生」という言葉を思い出される方が多いかと思います。「地方創生」は、日本における人口急減・超高齢化という大きな課題に対し日本政府が積極的に取り組んでいます。これは国が地方に対しての課題解決として行っている一大プロジェクトになるわけですが、企業においてもこの課題に直面していると私は感じています。

 10年前からいろいろな企業の新規事業のお手伝いをしていますが、今までは保守的な企業が多く、本気で新規事業を行う気があるのかなと疑問を持つことがありました。それがここ1〜2年で急激に多くの企業が攻めに転じてきているように感じています。現在の経済事情では赤字だからとか危機だからという切羽詰まった感じではなく、先行きの不安を身にしみて感じてきているのか数年後への投資のようなカタチで新規事業に取り組む企業が多いです。これは現在日本が抱えている人口減少などの課題をはじめ、流通革命による市場の価格破壊、消費者の価値観の変化など、さまざまな要因による古い体制から新しい体制への転換期に入ったと感じています。
それらの要因は多いかと思いますが、簡単にまとめてみたいと思います。

1.日本人の人口減少による人材不足と消費者不足
 人口が減少することにより、若年層が減り労働者の確保が難しくなっています。これは農家、漁師、伝統工芸および工場及び建築現場、運送業、商業店舗などでも表面化してきています。例えば、ここ数年でコンビニで働いている方は外国の方が多くなっていることは皆さんも感じていると思います。アルバイトがいないために、コンビニの店長が24時間働くことになってしまい閉店に追い込まれている店があることも事実です。
 また、人口ピラミッドの逆三角形化がはっきりしてきたことで、商品を売るメインターゲットが高齢化し、その高齢化したターゲットを追いかけ続けた結果、次の若年層のニーズをうまく汲み取ることができずコミュニケーションができなくなっている企業もあります。   

2.市場の流通や技術革命による価格破壊やサービスの変化
 ネットの発展や物流倉庫のオートメーション化により、今まででは考えられないスピードと価格で物を運んだりサービスを提供することができるようになりました。このようなシステムを構築した新規参入者に追いつけなくなってしまい、その傘下に入らざるをえない企業も出てきています。これにより、例えば朝、東北で釣れた魚が夕方には東京に届き、今までは価格が高く手が出せなかった河豚や高級魚でもお手頃価格で食べられるような時代になりました。このような店舗が増えてきているなかで、昔ながらの流通で商売をしていてはお客様に逃げられてしまいます。

3.ネット社会によるブランド形成・維持の変化
 ネットが発達していないときは、本当の口コミといった奥様方の井戸端会議や知り合いの紹介などで成り立っていた商売も、ネットの普及で消費者が簡単に比較検討できるようになり、個々の指標で物事を判断するようになってきています。これは住宅を作る工務店やハウスメーカーに顕著に現れており、昔は知り合いの紹介や地元のチラシでというのがほとんどであったのが、SUUMOなどの情報サイトでも物件を選択することができるようになり、ネットが発展することにより、個々に検索して事業者のサイトや、評価サイトを見たりしてサイトから資料請求を行うということが多くなっています。また、すぐに情報が伝達しやすいことから、一度築いたブランドもすぐに崩壊するリスクも抱えるようになりました。消費者対企業でも、企業から消費者へのチラシなどの一方通行のコミュニケーションでは購入してもらえず、人間関係のような対人関係を築く必要性が出てきています。

4.次世代メイン消費者の価値観の転換
 バブルを知っている年配者は、金遣いが派手で消費ターゲットとしてはわかりやすかったかもしれません。しかし今後は、これから消費ターゲットのメインとなるのは若年層です。ライフサイクルでは家を購入し、子育てをするなど多くのお金とものが必要な時期がやってきます。しかし、現在の若年層は車を購入する者は減りビールも飲まない人が増えたといったように、年配者をターゲットにしてきた企業としては想像のできない価値観に変化してきています。モノに関しては、「所有」ではなく「共有」といった動きもでており、このようなターゲットに対して、どのようなサービスを考えていくかを再考する必要があります。

 昔は「作れば売れる」というように商品は単一的で量をさばくことができました。しかし商品は飽和状態になり、多機能化が求められたかと思えば、シンプルに専用のものが売れるというコアでニッチな自分たちが必要な機能やモノといった絞られたニーズにフォーカスされてきています。古い体質の企業視点では、どうしても多くの方に売れたいからといってターゲットがボヤケてしまい結局売れないという結果になってしまいます。
 これからは、

1.所有から共有へ(消費行動の変化)
2.大衆うけからコアうけに(売れる商品の変化、多機能よりシンプルに)
3.内部より外部の視点(インバウンドや外からの誘引による客観的視点)
4.論理から感性へ(インスタグラムやスタンプといったインパクト勝負)
5.自己実現の欲求から生理的欲求の充足へ(マズローの5段階欲求の逆転)

今後は上記のような流れに消費者は変わっていきます。
 消費者の転換期についていくためにも、企業は新たな姿勢で創生する必要があるのです。

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